最近の出来事


2022/3/31

3月24日に卒業式が終わり,明日からは新学期がスタートします.4月4日に入学式,その後にガイダンス等のオリエンテーション,第3週から講義が始まります.今回,多くの講義がオンライン授業から対面授業にシフトします.とは言っても,コロナ感染防止対策として,自分が担当する授業は,対面授業の様子をライブ配信して,学生が自分の判断で対面とオンラインを選択できるようにする予定.授業の様子はビデオに残し,授業を休んだ学生用のオンデマンド教材として活用します.コロナが収束しても,授業ビデオを残すために,オンライン受講の選択肢は残ると思われる.


研究室の卒業生

直接の指導学生

3/31サクラ満開

しだれ桜も満開

2022/3/9

広島県から委託され,約2年間実施してきた「ひろしまサンドボックス実証プロジェクト・広島型路面性状把握業務」が,2月末をもって終了した.この間,月1回の対象道路の全調査,週1回程度で近場の道路の調査を行ってきた.長期間取り組んできた甲斐あって,路面損傷の中でも,穴ぼこの発生プロセスが観察できた.この1年は,穴ぼこの発生を予測する確率式の構築に取り組んだ.穴ぼこは,協力企業が路面映像を人工知能(AI)にかけて半自動的に検出する.穴ぼこの発生事実と検出結果が100%一致するとは限らないため,真に正しい発生確率でなく,誤検出結果を含むデータを用いて検出確率として求めた.この確率式を使うと,例えば,「ここの路面は3ヶ月後には50%の確率で穴ぼことして検出される」ということがわかる.ただし,どの程度の信頼性があるかは定かではなく,今後,穴ぼこの発生事実とAIによる検出結果を一つ一つ照合していく必要がある.膨大な確認作業が伴うため,結果を公表するまで,まだまだ時間がかかりそうだ.
 ひろしまサンドボックス事業を通じて感じたことは,道路維持管理のための技術といえば,土木分野の技術が大半を占めると思っていたが,実際には情報工学の技術が大いに活用されていることがわかった.特に最近流行のディープラーニングを主としたAI技術.高い測定精度が要求される場合は従来型技術が優位であるが,測定精度は落ちも効率性や低廉性が求められる場合は情報工学ベースの技術が優位であり,現時点では技術の棲み分けができているように感じた.今後はAIの測定精度や判定精度が上がり,技術の差が縮まっていくと思われる.また,事業実施中に,路線バスと救急車の振動を測定したが,路線バスは路面モニター車両として優秀だと感じた.数名の運転手が,管理された同型車両を法定最高速度付近で同じように走らせるので,安定した振動測定が可能であり,路面状態を把握しやすい.今後の道路維持管理業務で,バスの活用を是非お薦めしたい.


2022/2/1

第30回全国救急隊員シンポジウムが1月27日,28日に開催された.今回は群馬県での開催であったが,コロナの影響でWeb開催に変更された.このシンポジウムでは,資器材展が併設される.救急車の製造を手がけている企業と共同研究している関係で,過去3回ほど企業側から市立大の研究成果を紹介いただいた.今回も企業のWebに載せていただいた.下記Webの「提案展示 ~より安全でスムーズな緊急走行へ~」内のビデオとPDF資料に紹介されている「DTAS 運転支援アプリ」である.

https://himedic.toyota-cd.co.jp/news/1220.html

DTASには,車両の加減速で起きる血圧変動(脳血管障害で悪影響とされている)を推定するモデルと,遠心力で起きるストレッチャーマットへの後背面の圧迫荷重(骨折・脱臼で激痛の要因とされている)を推定するモデルが組込まれており,車両の加速度情報からリアルタイムでこれらを推定する.これらの推定値が,事前に定めた閾値を超えると,改善の必要な運転操作に当たるということで,音声で運転手に伝える.これらのモデルを作成するのに,数多くの室内実験や実車実験をこなした.苦労した甲斐あって,適用対象者が合致すれば,良好な精度で再現することができる.次回のシンポジウムは,広島での開催である.コロナが収束して,ホームタウンで研究成果を披露できることを望む.


2022/1/5

2018年4月に特許出願した「道路修繕順位決定システム」が特許として登録されました.この特許では,窪みや段差のある道路を修繕する際に,救急搬送の安全性向上の観点から,救急車の走行データ(緯度,経度,速度,振動の各データ)を用いて,修繕候補箇所の自動抽出と修繕のための優先順位を決定する方法を提供します.元を辿れば,2014年に徳島県庁の依頼で実施した救急車の快適性向上の取り組みが起点となっています.救急車が大きく振動する路面を走行データから抽出し,その結果を提供したところ,それが根拠資料となり,実際に道路が修繕されました.救急隊員からも乗り心地が向上したと報告を受けました.その後,2020年に広島県内の消防署3署でも走行データを取得し,特許技術の妥当性と汎用性を確認しました.


特許証

2021/12/29

ここ1ヶ月間,救急車のサイレン音の伝搬シミュレーションに取り組んでいる.これまでは,卒論や修論の一環として,学生さんにプログラミング等の実務を任せていたが,スピード感が求められるようになってきたため,自分でも取り組むようにした.縦30m×横20m×高さ3mの空間を5cmメッシュに区切ってサイレン音の伝搬を再現しており,伝搬過程を詳細に確認する際はメモリをフルに使う.数値計算専用PCにはメモリ128GBを積んでいるが,全部使い切ってしまう.実際のシミュレーションでは,開始ボタンを一回押せば,自動的に何十パターンも実行させる.途中でメモリ不足で結果が得られないと困るので,メモリ使用量は全搭載量の7割程度に抑えるようにプログラミングしている.計算用PCのCPUは,AMD Ryzen 9 5950Xである.3年前頃に導入したIntel Core i9-7940Xと比べると,処理速度が3番速いので,色々な数値計算で重宝している.


メモリ使用量100%

音波の反射

音圧レベルの解析

障害物の回り込み